暮らしの中の人権-外国人-
どうして心配なの?
あるアパートの一室。夕食後、両親と子どものすすむくんが話をしています。
母親「今度うちの隣に、外国人の家族が入るんですって。」
父親「どこの国の人なのかな。」
母親「言葉や習慣が違うんでしょ、不安だわ。うまくやっていけるかしら。」
父親「外国人が隣に住むなんて、心配だなあ。」
すすむ「どうして外国人が隣に住むと心配なの。ぼくの学校にも外国人の先生がいるけど、とっても楽しい先生だよ。」
もしあなたが両親ならすすむくんにどう説明しますか?
ポイント
- 外国人を特別な目で見ていませんか。
- 異なった生活習慣や文化を、どのように感じていますか。
- お互いの違いを認め合い、理解しようとしていますか。
考えを深めるために
国際化は、地域社会のあらゆる所で進展しています。本県においても、関西国際空港の整備拡充、明石海峡大橋の開通などを背景に、世界との距離はますます身近なものとなり、世界中のさまざまな国や地域と多様な分野において国際交流が活発化してきています。
徳島県には現在、およそ70か国・ 5,400人の外国人が暮らしています。その人たちの約9割がアジアの人たちで、最近では、技能研修などで日本に来る人も増えています。それぞれの人々が、この地域社会でいろいろな思いを抱き、共に学び、共に働き、共に暮らしているのです。
そうした状況のなか、時には、言葉や文化、そして生活習慣が違うため、とまどいを感じてしまうことがあるように、いろいろな面でお互いに理解していないことがあるのも事実です。
しかし、このまちを愛する同じ県民として、自分と異なる文化、生活習慣、宗教などを誰もが寛容に受け止め、お互いにその違いを認め合い、暮らしやすい環境づくりに努めることができれば、きっと分かり合うことができるはずです。
お互いに心の壁を取りはらい、共に生きていく社会を築いていくことが大切です。