暮らしの中の人権-同和問題-

なぜ気にするの?

自宅の居間で、両親と娘の良子さんが結婚の話をしていました。

良子「私、晴彦さんと結婚しようと思っているんだけど。」

父親「そうか、晴彦さんはいい人だからな。でも、念のため、晴彦さんの出身地や家族のことについても調べておかないと。」

母親「そうそう、結婚したら親戚になって一生つきあうんだから。まわりの目もあるでしょ。」

あなたが、良子さんなら両親に対しこの後どう答えますか?

ポイント

  • 結婚に際して、なぜ相手の出身地や家族のことを調べるのでしょうか。
  • 両親が気にしているものは何でしょうか。
  • 結婚に際して大切なことは何ですか。

考えを深めるために

二人の合意により成立するはずの結婚。「好きな人と結婚したい。」その希望が差別によって奪われるとしたら…。このような人権侵害は、許されることではありません。

日常生活のなかには、「家柄・血筋」などを気にしたり、となり近所や親戚など(世間体)を気にしたりすることがあります。「昔からそうしているから」とか、「まわりの人の目があるから」と、昔からの言い伝えをそのまま受け入れたり、周囲の意見に従って行動してしまうことや、誤った情報、断片的な情報が、予断や偏見を生み、差別を残してきた要因になっているのではないでしょうか。

同和問題を解決するには、この予断や偏見をなくしていくことが重要なポイントです。

そのためには、一人ひとりが同和問題について正しい知識と理解を深め、家庭や地域において行動することが大切です。

徳島県部落差別事象の発生の防止に関する条例

県民の基本的人権を守る上から、結婚及び就職に際しての部落差別をなくするため、県、市町村、県民及び事業者の責務を明らかにし、当該特定の個人又はその親族が同和地区(歴史的社会的理由により生活環境等の安定向上が阻害されている地域をいう。)に住んでいるか又は住んでいたかについての調査を防止するために必要な事項を定めています。

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