暮らしの中の人権-子ども-

あまり関わるのも?

夕食後、中学2年生のよしこさんが、話をきりだしました。

よしこ「このごろ、わたしのクラスでひどいいじめがあるの。いじめられているのは、みっちゃんよ。数人の女子からなじられたり、使い走りさせられたりしてる。時には、物やお金もとられてるらしいわ。」

母親「よしこは、みっちゃんとは小学校からずっと同じクラスだったね。知らん顔するのもかわいそうだし、かといって、あまり関わるのもねえ…。」

よしこ「私も、もし自分が一緒にいじめられるようになったらと思って、止められないの。どうしたらいいのかなあ。」

父親「気をつけないと、よしこも、とばっちり受けて巻き込まれるぞ。」

もしあなたがよしこさんの親だったら、どのように対応しますか?

ポイント

  • いじめを他人事としてとらえていませんか。
  • いじめは、子どもたちだけで解決できるのでしょうか。

考えを深めるために

いじめは、子どもの健全な成長を阻害するものであるとともに、人権の侵害である重大な問題です。いじめについては、まず大人が「いじめは許さない、いじめる側が悪い」という強い認識をもち、毅然とした態度で臨むことが大切です。そして、子どもに対しても、「いじめは卑劣な行為であり、人間として許されない行為である。さらに、いじめをはやしたてたり、見て見ぬふりをしたりする行為も、いじめる行為と同様に絶対に許されないものである」ということを理解させることが必要です。

また、いじめの他に、近年急増している子どもへの虐待は重大な人権侵害です。虐待は、子どもの心やからだに深刻な影響を与えます。

子どもの人権が守られるためには、子どもが子どもとして「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利」「参加する権利」などが発達段階に応じて保障されなければなりません。そのため、子ども一人ひとりの人間性豊かな成長を願い、学校、家庭、地域社会をはじめすべての関係者・機関が連携して、子どもの人権尊重の取組を進めていくことが大切です。

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